中央競馬では一日に24(二場開催)または36(三場開催)が行われます。
強さによってクラス分けがあるほか、走る場所や距離などさまざまな違いがあります。
また一日のうち1/3~1/4のレースには名前がついています。
走る馬の頭数も多いと18頭、少ないと5頭や6頭だったりします。
単純にレースを観るだけなら問題ないのですが、馬券を購入するとなると迷いますよね。
ここでは違いや注目点などについて、ざっくりと説明していきます。
またおすすめのレースについても触れていきます。
芝とダート
- 芝生の上を走るレースが得意な馬
- 砂場を走るレースが得意な馬
みんな勝ちたいですから、ライバルよりも活躍できそうな方を選んで走ります。
観ていて速いのは芝、力強いのがダートです。
距離の長さ
長いと、みんな様子を見ながら走ります。
「ここぞ」という時に本気を出します。
最初から最後まで全力では走れません。
マラソンを50m走100走のように走れないのと一緒です。
本気は最後の3ハロン(600m)が多いですが、中盤で出すこともあります。
逃げ馬がスタートからいきなり大きくリードを取り、そのまま1着ということも。
短い距離だとそういう駆け引きは少なめです。
その分スピード感のあるレースが楽しめます。
クラス
強さ別に大まかなクラス分けがあります。
強さはおもにレースを勝った数で決めます。
(収得賞金も関係しますが難しいので後日)
下から
- 新馬・未勝利クラス
- 1勝クラス
- 2勝クラス
- 3勝クラス
- オープンクラス
となります。
オープンの中でも
- オープン特別
- リステッド競走
- GⅢ
- GⅡ
- GⅠ
と難易度が上がっていきます。
GⅠ、GⅡ、GⅢは重賞と呼ばれます。週に必ずひとつはあります。
GⅠレースはピラミッドの頂点です。
ニュースで話題になるようなレースはGⅠの中でも特に選ばれたものです。
名前のついているレース、ついていないレース
重賞にはレース名が必ずあります。
1勝・2勝クラスには名前のあるものとないものがあります。
それらは競馬場のある土地の地名、山や川の名前などが多いです。
名前がつくとそのレースは年に一度だけになりますので、やはり特別感が出ます。
個人的におすすめしたいレース
他と少し違うレースを挙げていきます。
新馬戦
「レースに出るのが初めての馬」だけしか走れないのが新馬戦です。
大学受験なら浪人も可能ですが、このレースは人間風に言えば
「一生にチャンスは一度だけ」です。
逆に「初めての馬は必ず新馬戦に出なければならない」ということではありません。
未勝利戦でデビューする馬もたくさんいます。
とにかく新馬戦では、みんな初めてレースを走るのです。
- すごく興奮している
- びくびくしている
- 動かない。ゲートが開いてもスタートしない
- カーブに沿って曲がらずにまっすぐ走ってしまう
観ていてとても楽しい&微笑ましいのですが、
その半面、馬券を買うことはあまりお勧めしたくありません。
他のレースに比べて、とにかく予想のつかないことが多すぎます。
新馬戦で気になった馬や、雑誌などでデビュー前からチェックしていた馬は、その後もついつい追いかけて注目してしまいます。
「あんな小さかった子がよくこんな立派に」
と、まるで親のような心境になったりします。
障害戦
障害レースは、まさに「運動会の障害物競走」です。
いろいろな種類のハードルや水たまりをぴょんぴょんと飛び越えて走ります。
推し馬がいなくても、とにかく観ているだけで楽しい。
家族で楽しめるレースナンバーワンです。
ただ頻繁に落馬があり、馬、騎手ともにケガがないか心配になるのはあります。
新潟競馬場の直線1000m
まさに「よーい、ドン」です。
カーブを回ったりしないので観ていて分かりやすい。
距離も短いのでいきなりの全力疾走です。
すがすがしい。
小細工なしで、かけっこの速い馬が勝ちます。
ただ実際には芝の痛み方(走りやすさが違う)などにより多少の駆け引きはあります。
走りやすい側にみんな寄ってダンゴの中、傷んだ芝を走った一頭が勝っちゃうことも。
日本ダービー
日本ダービー、正式名称は東京優駿です。
3歳で一番強い馬を決めるレースとなります。
こちらも一生に一度だけのチャンスです。新馬戦と同じ。
ただし難易度がまるで違います。
同じ世代の馬はなんと7000頭以上。
そのすべてが目指したいレースです。
しかし出られるのはたった18頭。
強くなければ出られません。
このレースで勝つことは、馬だけでなく関係者にとっても栄誉なことです。
季節を感じる有馬記念と中山金杯・京都金杯
年間の開催日で最後の日曜日にやる大レースが有馬記念です。
普通の人はクリスマスというイベント後に年の終わりを感じます。
街も正月に向けた飾りへと急激に変化します。
大半の競馬ファンにとってのクリスマスの役割は有馬記念です。
レース後に「ああ、今年も終わりなんだな」と感じるのです。
細かいことを言うと、有馬後の12/28が開催最終日ですが平日ですので盛り上がりはいまいち。
また地方競馬の大レース(東京大賞典)が12/29にあります。
そして大晦日、元旦、正月三が日が終わるとすぐに中山金杯・京都金杯があり、
「ああ、また今年も始まるんだな」
という気持ちになるのです。
それでも結局は推し馬
いろいろ書きましたが、一番楽しいのは推し馬が見つかった時のレース。
ついつい応援に力が入ります。
ふだん観ていて楽しいのは新馬戦と障害戦。
日本ダービーと有馬記念だけはなぜか心が躍ります。
レース毎ではなく、本当に気に入った推し馬ができると、
それが走るレース、絡んだレースが好きになったりします。
そうなると競馬にどんどん詳しくなっていくでしょう。