初心者でも大丈夫な馬の選び方1/3 馬は見た目がかわいいんです

競馬は一日で24または36レース、およそ300~500頭の馬が競走します。 たくさんあって何から手を付けていいか分からない。 初心者で詳しいことが何も分からない。 どのレースのどの馬を選べばいいかも分からない。 ……そんなことで尻込みするなんてもったいない。

安心してください。 シンプルに馬を選ぶ方法はたくさんあります。 予備知識は不要。難しいことは一切ありません。 まずは馬のルックスについていくつかお話していきます。 読み終わったら、すぐに馬を見たくなるかも。 この記事が競馬を知るきっかけになれればいいなと思っています。

競馬 走っている姿は美しい

野生の馬や農耕馬とは違い、競走馬はレースで速く走れるように進化し続けています。 同じく速かった父と母の間に生を受け、子ども時代は広大な牧場で元気に過ごします。 その後も強い馬になるために日々トレーニングを積んでいます。 いざ本番、レースに出走してくる馬には贅肉がない。 分厚い胸と大きな尻、細い脚、流れるようなシルエット。ピカピカに輝く馬体。 美しい。

じっとしている馬も美しいですが、やはり走っている姿が一番。 ギャンブルであるにもかかわらずそれほど競馬のイメージが悪くないのは、ひとえに馬の走る姿の美しさによるものです。 まさに「走る芸術品」です。 競馬は興味ないけど馬が好きで競馬中継を見る人が存在するのもうなずけます。

初心者でもわかる特徴? それぞれ顔かたちが違う

おじさん
乃木坂、日向坂は全員同じ顔に見える

馴染みのないものについて、人は見分けがつかないのです。 馬も同じに見えている人がたくさんいることでしょう。 でも、よく見てください。 人と同じようにさまざまな違い、個性が見えてきます。 動物好きの人は、いきなり馬の表情の見分けがつくことも。

競走馬はサイズもいろいろ

まず分かるのは、同じサイズではないということです。 大きいのもいれば小さいのもいる。 「別な種族だろ」ってくらいゴリゴリ太マッチョもいれば、 「きちんとご飯食べてる?」と心配なくらい細っこいのも。 そんな華奢に見える馬でも、近くで見るとたくましい細マッチョです。さすが競走馬。

脚の長さも全然違う。 モデルさんのようなシュッと細くて美しい脚。 馬なのに胴長短足もいます。 体が縦に長く見えるか横に長いか、それによって得意なレースも変わってくるんです。 一般に脚が長いと短距離、銅が長いと長距離に向くといわれます。

(例)メロディーレーン

「メロディーレーン」という馬がいます。女の子です。 これがまぁ小さい。大人の中にひとり中学生が混ざっている感じ。 力はそこそこですが、健気に頑張る姿が大人気です。 161回天皇賞(春)という大レースにも出ました。 この時は340kg。当馬を除いた平均馬体重は480kg。 さすがにダメでしたが、こと人気なら超実力馬に匹敵するものがあります。 ぜひ一度レースを見てください。

体の色も違います

厳密にいえば体の色=皮膚ではなく体毛の色です。 生まれつきのものです。 おもに 鹿毛(鹿っぽい色)、黒鹿毛(黒っぽい鹿毛)、青鹿毛(さらに黒っぽい)、 青毛(まっ黒)、栗毛(鹿毛より明るい)、芦毛(灰色) ですがもっと細かく分かれてます。

うっすらと汗をかいた、鍛え上げられた馬の体は何とも言えない美しさです。 日の光を浴びてピカピカに輝いています。 きっと惚れます。

(例)ユキチャン

ユキチャンという馬がいました。今はお母さん(繁殖牝馬)です。 真っ白で実力もあり大人気でした。

白斑って何?

馬の額から鼻にかけて、白くなっている模様のような部分があります。 (白斑と呼ばれます) みんな少しずつ違うので、気に入った馬のマーキングを覚えると楽しいです。 メンコ(覆面)を被ってしまうと見えないので残念。

また、脚先にもあります。 「左後一白(左後脚だけ白い)は走る」などという格言めいたものもありますが、統計的には根拠がないようです。

パドックで馬を楽しもう

レースの30分ほど前に、競走する馬たちはパドックを周回します。 陸上のトラックを小さくした楕円形の道で、全頭がぐるぐると歩きます。 最後に騎手が乗り、もう一周して本馬場(レースで走るコース)へと向かいます。 この「パドック」こそ、馬をじっくり見て楽しめるポイントなのです。 大きくて、ピカピカしてて、かっこよくて、そしてかわいい。ぽっくりぽっくりと歩く蹄の音が何とも癒されます。 本当は競馬場に出向き、実物を見るのが一番です。 テレビの中継だと少し雑な扱いになりますが、ある程度見られます。

かわいい馬をひいきする、それが競馬です

大きさ、体の色、白斑など、馬の見た目はいろいろ違います。 見ただけで差があることは分かるものです。 なのであまりじっくり見たことがない初心者でも大丈夫です。 パドックで必ず「推し馬」が見つかります。 馬券購入の有無にかかわらず応援したくなりますよ。

馬好きは競馬場でレースごとにパドックと本馬場を行ったり来たりしています。 一日12レースあるので、朝から12往復ですね。